リーフはテラの手の温もりを感じながら、穏やかで優しい時間を過ごすのがとても気に入っていた。
抱きしめられる温もりを感じている時は、そこが何よりも代えがたい、落ち着く場所になっていた。
今夜は久しぶりに手を繋いで星を眺めて、
流れ星にぼくの願いを聞いてもらえたら。
そんなことを思っていたのに、眠くなって、もはや夢の中だった。
テラはいつも褒めてくれるし
抱きしめてくれるけど。
自分でも分かってるんだ。
ぼくはまだ過去に囚われてる。
守護したい、繋がっていたい、永遠に。
それを実行するのはぼくの性だし。
守り人を守護するのは当然、
といえばそれまでなんだけど。
そうではなくて……
君が特別なのは
ライルと同じ、ぼくが大好きな血の匂い、
というのが最初の思いだったけど。
今は、それとは違う。
テラだから、
君だからぼくの特別というか……
血の匂いが大好きとか、
甘くていい匂いとか、
ぼくのごちそうだとか、
血で力を高められるとか、
そういうことじゃなくて……
テラから毎日温かい血をもらって、
ぼくを抱きしめるテラはとても温かくて。
テラの温もりを全身で感じていると
とても落ち着くから……
だからぼくも
テラを抱きしめてみたいと思ったんだ。
テラもぼくと同じように思うかなって。
でもぼくは冷たくて……
ぼくが君を抱きしめても
君に温もりを感じてはもらえないから
きっと、同じではないよね。
……どうしてぼくには
温もりが無いんだろう。
ぼくは冷たい、ぼくには温もりが無いと自覚するリーフには体温が無い。
精霊は人ではない。
精霊には臓器も筋肉もない。
精霊には体温がないのだ。