【本編03~04 日常編】「薬草茶1」
大人も楽しめる絵本のイメージで物語を書いています。
よかったら読んでください😊
#本編03 日常編
翌日。(4日目)
薬草採取に行く道の途中で、ご近所に住むマーサおばさんに出会いました。
「おはよう、テラちゃん。いまから薬草採取に行くの?」
マーサおばさんはテラに声をかけてニッコリ微笑みます。
「はい。おはようございます、マーサおばさん。これから薬草採取に行ってきます」
「朝早くから頑張ってるのね^^ でも森はすぐ暗くなるから、あまり遅くならないようにね。気をつけて行ってらっしゃい^^」
「はい、ありがとうございます。行ってきます^^」
************
「優しそうな人だね」
「うん^^ 亡くなった母さんのお友達だった人なの。私が生まれる前から母さんと仲良しだったって聞いたわ。マーサおばさんはとても優しくてステキな人なの」
「ちょっと風邪ひいてるみたいだったよ」
「そうなの?リーフって、そういうのも分かるの?」
「意識して見たら分かるかな。ちょっと喉が痛いのかなって。酷くならないといいけど」
リーフは草花が生えている場所が見えなくても位置を探し当てられますが、人の体の調子も意識して見れば分かるそうで、マーサおばさんの喉が少し炎症を起こしているのが感じられました。
「そう……それじゃ、今日は風邪に効く薬草を採りたいな」
「うん!僕も手伝うよ!」
(でも、ほんとに見えないのね。リーフが私の肩に乗ってるのに笑)
#本編04 日常編
「喉、、風邪に効くといえば…リコリス(*1)がいいかしら」
「リコリスなら……んー・・あっちのほうにあるみたい」
ふたりでリーフが指した場所へ向かいます。
「あったわ!リコリス!リーフ、いつもありがとう^^」
「あ、収穫する前にちょっと待って。試したいことがあって」
「どうしたの?」
テラの肩に乗っていたリーフが、ふわりと地面におりました。
リコリスの前に立って、なにやら呟きます。
「…リーフヴェイル」
すると、リーフの足元が光り、その光は土に溶けていきました。
「今まで試したことが無いから分からないけど、もしかしたら薬草茶の効果が上がるかもと思って」
と話しながら、またふわりとテラの肩に乗りました。
「なるほど…効果が上がるとすごいわね!」
「うん、そうなるといいなって。だからちょっと試してみたの」
「それもだけど、私、驚いたんだけど..リーフ、飛べるのね」
「あ、そっか。テラの前では一度も飛んでなかったね笑
テラはいつも手とか肩に乗せて運んでくれるから、飛ぶ必要がなくって笑
隠してたわけじゃないよ笑」
「…まあ、いいわ笑
じゃ、根を収穫して早く帰ろっか。急いで乾燥させなきゃ^^」
(*1 スペインカンゾウのこと)