【序章07~09】「契約」
動画はInstagramのリール動画として投稿しているため、動画は縦長でとても短い(60秒前後)です。
また、動画公開時から物語に多少、手を加えているので内容が少し変わっています。ご了承ください。
大人も楽しめる絵本のイメージで物語を書いています。
よかったら読んでください😊
#序章07
少女は驚きと共に、少しずつ精霊の話を理解しました。
自分の血が精霊にとって意味を持つこと、
そしてその血が精霊の力を借りる代償になることを知りました。
「精霊さんは、私の血が欲しいの?」
「ち、違うよ!欲しいわけじゃないの。
ただ、ぼくにとってごちそうってだけ。
それに…ほんの少し、指先を針で刺してちょっと血が出る..
そのくらいでいいの。」
少女は驚きながらも、精霊の言葉に耳を傾けました。
「それで、精霊さんの力を借りることができるのね。
共存関係……そっか。」
#序章08
「ところで精霊さん、おなまえはあるの?
なんて呼べばいいかな」
「ぼくの名前はリーフ。
森の葉っぱのように、自然と共に生きる精霊なの」
「リーフ。可愛い名前ね。私はティエラ。みんなはテラって呼ぶの」
「ティエラ、ステキな名前だね。ぼくもテラって呼ぶよ」
「そうだ。リーフ、ちょっと待ってて」
少女は棚から裁縫箱を持ってきて針を取り出し、指先に刺しました。
(ちょっと痛いけど普段でもよくやっちゃうし、大したことじゃないわ)
「はい。どうぞ。」
少女は少し血が出ている指先をリーフに差しだしました。
#序章09
「え、いいの!?」
「・・・でもね、テラ。
これは血の契約なの。さっきは説明省いちゃったけど・・」
「血の契約?っていうの? それはどんな契約?」
「血の契約はね、ほかの精霊に血をあげないでって感じかな…
ぼくも君以外の守り人から血をもらったりしない。君だけ。
契約が上書きされて、ぼくとの絆も守護も消えるから。。」
「わかった。いいよ、リーフ。
リーフってなんだかとってもかわいいもの^^
私がリーフの守り人になったら、リーフは私のそばに居るんでしょう?
リーフがそばに居てくれたらきっと毎日が楽しくなるわ^^」
「だから、どうぞ。」