【本編07 冒険編】「リーフの力2」
大人も楽しめる絵本のイメージで物語を書いています。
よかったら読んでください😊
#本編07 冒険編
「力のこと、聞いていい?」
「もちろん^^」
「その力は人にも効くの?私にもその力がかかってて守護されてるのかな」
「ちょっと違うかな。
ぼくの力は人に対しても干渉できるけど、直接触れないといけないし、万能じゃないの。
移動できない植物に対しては、大地で繋がってるから触れなくても広範囲に干渉できるの。
ぼくの力は自然の力を守護するもので、例えば、自然治癒力や自己再生力に干渉して、元々持ってる力を極限まで一気に引き上げる。それは爆発的な力になるの。
この影響力は持続して、最低でも60日継続するよ。それは安定のため。
持続期間はコントロール出来て、最長で1年。安定さえすれば、あとは自然の力で繁栄できる。
テラが採取する薬草に使ってる力も、これの応用なの。
この力は外部から干渉して守護する力なの。
テラに対しては全然違うよ。
テラの血の傷口からぼくの体液、あ、唾液みたいなものだけど、テラの体に入ってるの。
ぼくの体にはテラの血が入ってる。お互いの絆とぼくの体液の作用。
不老不死というのは、ぼくの体液がテラの体中に回って、自然治癒力が桁違いになってるだけなの。
それもすごい速さで治癒するから、老化もしないし怪我もすぐ治る。
こうしている間も、テラの体の中では桁違いの自然治癒が働いていて、毎分毎秒、テラを守ってる。
これは内部から干渉して守護する力なの。
だからテラには外から干渉する力は使ってなくて。
内部から干渉するのが一番強力だし、外からと内からになると打ち消すというか、邪魔になるから重ね掛けはしないの」
リーフは自身の力について、分かりやすいように、丁寧にテラに説明をしました。
テラは、疑問に思ったことをリーフに訊ねます。
「人に対しては万能じゃないってどんなふうに?」
「重篤な状態だと、外からの干渉で自然治癒力を極限まで高めても、もう追いつかない場合もある。
だから、人に対しては…ほとんど使ってないの。
ぼくにもっと力があれば、別の方法があると思うんだけど…」
守護の力が追いつかないほどの重篤な状態というのは、死が目前に迫っている状態。
ほぼ決定的な死を回避する方法は全く無いわけではないですが、ほぼ無いに等しく。
人に対してほとんど力を使ってない理由は、人には感情があり、植物とは違うからです。
「そうなのね、詳しく教えてくれてありがとう^^ …私にはリーフ菌が…」
「えええ、、言い方…笑 精霊因子とでも言ってもらえると 笑」
リーフの説明で、テラは気がかりだったことの理由が、なんとなく分かりました。
(まだ分かんないけど、もしかしたらやっぱり、そうなのかもしれないな…)
こうして、リーフは時々力を使いながら、宿場町や村では薬草を買い取ってもらったり、買い物をしたり。
秋から冬に移ろいゆく山々を背景に、ふたりはノーサンロードを南へ南へと進んでいくのです。